【コース構成 及び 料金見直しのお知らせ】

こんばんは 店主です

12月より、コースの構成を少し変更いたします。
それに伴い、料金設定も見直しさせていただきます。

 
これまでコースに付いていたドリンクは、アフタードリンク・食事中のドリンクからの選択制で、ドリンクによっては追加料金を頂戴する形にて提供してきました。

こちらを見直し、12月からは、すべてのコースにアフタードリンク込みのコース構成・料金にさせていただく予定です。(詳細は後日12月スケジュール投稿参照)

見直す1つ目の理由としては、これまでの構成ですと、注文方法を迷われる方も少なくなく、皆様にとって分かりやすく改善できればという思いからです。

また、もう1つの理由としては、2017年に開業した当初と2025年現在を比べたとき、短編食堂に足を運んでくださる方々の求めている時間が、何となく変化してきたように感じているからです。

 
尾道は、海と山に囲まれたコンパクトな街。
今では、サイクリングで島々を巡る楽しみ方も認知されてきました。
そのため、1日で色々な場所へ行きたいと思うのが人情というもの。
例えば、歩き疲れた先で ひと休みする度、コーヒー等を注文する姿を想像したとき、短編食堂でもコーヒーを飲んでいただくのは なんだか申し訳なくて、ドリンクは、アフタードリンク以外も選べるよう選択制を続けてきました。

ただ、そのように来店される大多数の方々のニーズに合わせようとしても、次の予定がある方々は忙しいため、料理提供等では どうしてもお待たせしてしまうことへの心苦しさが常にありました。
ニーズに応えようとしても、すべてに添うことは本当に難しいという葛藤。
1人で営業していた数年間は特にです。

ご要望に添うよう必死に努めながらも、短編食堂としての軸は死守しつつの試行錯誤でした。 

数年前に“待つ時間は本当に悪なのか?”と1人悩み苦しんでいたときのこと。
厨房で流していた深夜ラジオから、イタリアで開催されていた国際絵本原画展の中継が ふと聴こえてきました。
「これだ!」
と思いました。なぜなら、普遍的でノスタルジーという面で、洋食と絵本に共通点があるとその時は感じたからです。絵本を読んでいるときに怒る人はいないだろうと。

「絵本を読んでいれば、待つ時間を良い時間に変えられるかも!」
ビビッときた僕は、ラジオに出演していた東京の絵本屋さんにすぐ向かい、その方に事情を伝え、絵本のセレクトに何時間も相談にのってもらい、吟味を重ねて6冊だけ意気揚々と持ち帰ってきました。

「これでもうお待たせしても怒られないぞ!」
と浅はかな僕は、お客様に絵本をオススメしたのですが、ほとんどの方に響かず、手に取ってもらえませんでした。
スマホには勝てません。お待たせ感を緩和することもできませんでした。

“無駄だったのか…”
と、凹んでしまった時期もありました。それでも、折角来てくださった方々を嫌な気持ちにさせたくなくて、当時は藁をもつかむ思いだった。
 
 
あの頃から数年経た今は、短編食堂と歩幅の合う方々に恵まれてきているように感じています。

先日の夜、料理等お待たせすることに過敏症な僕が
「お待たせしてすみません」
と伝えると、その方が
「全然待ってないです 何なら、この待つ時間が大切なんです」
と仰ったとき、ハッとしました。

もう薄れてどこかにしまい込んでいた、絵本を買いに行こうと思い立ったあの頃の気持ち、つまり、“待つ時間も良い時間にならないだろうか?”と必死だった深夜ラジオが流れる厨房が鮮明に蘇りました。
何年かかったのかな?ようやく1人には伝わった気がします。
本当に有難いことです。
 
 
時は経ち2人体制となり、料理提供等も、あの頃よりスムーズになりました。
また、昼の部では2時間、夜の部では閉店までの時間を過ごしていただけます。
食後の余韻には充分であろう時間を提供できるようになったとお客様を見ながら感じています。

今後は、“待つのも大切な時間”という感性の方々に、食後、思い思いの余韻も楽しんでいただければ という願いも込めて、アフタードリンクをお付けしたコース構成へ見直しをさせていただこうと思い至った次第です。

例えば
ぱらぱらと降り出した俄か雨を
軒下で雨宿りするように
晴れ間が覗くその時まで
しばしの時間を楽しめるように
短編食堂は、誰かにとって
そう在れたらと思っています。

見直しの件、ご理解いただけると幸いです。
引き続き、変わらぬご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。
長文お読みくださり、本当に有り難うございました。
 
 


ゆっくり食事を楽しみながら
自分へのご褒美の日
お誕生日などお祝いの日にも

どこでも食べられそうで
たぶんここでしか味わえない洋食で
どこか安堵するような時間を


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