





こんばんは 店主です
【期間限定メイン】の“尾道産茄子とボロネーゼのムサカ”は、そろそろ終わりそうです。
もし悩まれている方がいらっしゃれば、ぜひお早めに。
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以前、地元で採れた艶々しい茄子を見て、ふと美味しそうだなぁこれ〜と感じたことがきっかけで始めたムサカも、気づけば季節を巡り巡って3回目。
思いつきで始めたもんだから、毎度今季でお終いにしようかなと思ったりするのですが、茄子の季節になると どなたか1人がお問い合わせくださるので、今季も作らせていただいた次第です。
有り難うございます。
さてムサカとは、ギリシャやトルコを中心とした東地中海地域で親しまれている伝統料理ですが、各国で様々なアレンジがされて、長く愛されている料理とのことです。
そのため、例え聞き慣れない料理名だとしても、素朴な家庭料理というルーツがあるためか、召し上がった方の表情を見ると、何となく安堵した雰囲気になっているのはそのルーツのお陰かもしれませんね。
一方で、ムサカを作り提供するまでには、中々に手間がかかってしまいます。
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茄子•ボロネーゼ•ベシャメルソース•チーズ•じゃがいもをテリーヌ型に7層重ねてオーブンで焼いた後、一晩寝かせ落ち着かせます。
翌日切り分けるのですが、まあまあ高さのある直方体を、提供可能な温度帯まで加熱するには、例えば平皿で提供するグラタンの加熱とは訳が違ってきます。
加熱途中、ムサカの周りが焦げないよう何度も霧吹きをしつつ、中心まで熱を通すように、オーブンの中で位置を変えながら火を入れていきます。
仕上げにチーズを削ったり、ハーブやスパイスをかけたりして、ようやくテーブルへと届けられます。
さて、ムサカの部品についてですが、ボトムには、尾道で採れたインカのめざめやきたあかり等 数種類のジャガイモを粗く潰し、敷き詰めます。
また、今季は肉質が繊細で、加熱するととろけるような食感になる尾道の白茄子を好んで使用していました。
皮を剥き、厚さ1.5cm程に切り 網に並べて塩をし、一晩寝かせることで、水分と共に灰汁抜きを。翌日、焼き茄子を作るイメージで、何度も裏返しながら中心まで加熱しつつ、強めの焼き色をつけます。
ボロネーゼには、国産牛と瀬戸もち豚を使用し、ステーキを焼くように動かさずしっかりと焼き色をつけることで、後で煮込むとき、旨味が掛け算になっていくように。
たっぷりの赤ワインを煮詰めたもの、甘味を出すようじっくり炒めたソフリトやトマトソース、ハーブやスパイスを加え、水分がほぼなくなるまで旨味を凝縮するように煮詰めていきます。
仕上がったら、これも味を馴染ませ落ち着かせるために、一晩寝かせておきます。おやすみなさい。
続く→→

