



短編食堂のチキン南蛮 世羅たまごの特製タルタルで

チキン南蛮がとても好きです。
チキン南蛮は、1950年代、宮崎県にあった洋食店「ロンドン」で出されていた賄い料理が発祥とされています。
この時点では、衣を付けて揚げた鶏肉を甘酢にサッと浸した料理だったそうです。
現在主流となっているタルタルソースをかけたチキン南蛮は、ロンドンで働いていた甲斐義光さんにより1965年に考案されたと言われています。
時を経て、今なお色褪せない旨さを放ち続け、そしてどこでも出会えてしまえるほど、日本人に愛されて続けているチキン南蛮。
きっと人の数だけ好みがあるのでしょうね。
短編食堂のチキン南蛮も、誰かの好みに合いますように。
黒毛和牛と瀬戸もち豚のハンバーグ

ハンバーグの起源は、ドイツのハンブルクで流行した「タルタルステーキ」とされています。
タルタルステーキとは、13世紀頃ヨーロッパに攻め込んだモンゴル帝国タタール人の細かく刻んだ馬肉料理を原型としているようです。
その後、18〜20世紀前半にかけ、ドイツ系移民によりアメリカに持ち込まれ、「ハンブルク風ステーキ(ハンバーグステーキ)」と呼ばれるように。
日本最古のレシピは、1905年(明治38年)に出版された「欧米料理法全書」にて「ハムボーグステーキ」と記述されており、食感は現在のハンバーグよりむしろステーキに近いものだったらしいです。
明治、大正、昭和、平成、令和と、
日本人の好みに合わせ
独自の進化を遂げた洋食の代表格。
初めてナイフとフォークで食べた
レストランでの味。
恋人が初めて作ってくれた味。
記憶と共にあるハンバーグ。
短編食堂のハンバーグも
新たな幸せの記憶となれるとしたら
とても嬉しいことです。
【期間限定】
瀬戸もち豚 肩ロースの厚切りポークジンジャー
+300円
✔︎ 1日数量限定
✔︎ 無くなり次第終了

こんばんは。店主です。
「ポークジンジャーって何?」
って調べてみると、生姜焼きの和製英語らしいです。
1913年に、東大教授の田中宏さんによってまとめられた「田中式豚肉調理二百種」には「生姜炒」の名で、この料理のレシピが掲載されており、すでに生姜焼きが完成していたとかいないとか。
現代では、豚の細切れ肉を炒めたものを「生姜焼き」、厚切り肉をソテーしたものを「ポークジンジャー」と呼ぶのが一般的とのこと。
なんて豆知識はさておいて、豚肉料理の中で、生姜焼きと角煮が 1位 2位選び難い程に好きです。3位は本気で悩ましく、大昔 パリ一人旅で食べた乳飲み仔豚を何ちゃらスパイスとクリームで煮込んだ料理に衝撃を受け、今も記憶に残っているのでランクイン。
自身 どこで食べても美味しくいただいてしまうポークジンジャー(生姜焼き)には、ご家庭やお店 それぞれに個性があって面白いなと感じます。
短編食堂では、洋食店らしく厚切りタイプのポークジンジャーという表現方法を選択しています。
脂部分だけをフライパンに当てて火をつけ、じっくり脂を適度に落としつつ火を入れていく。するとラードが出てくるので、最後赤身に熱いラードを軽くかけて殺菌の意味も持たせつつアロゼし、冷ます。
スパイスやハーブなど入った塩水と共に真空パックしたら、一晩寝かせておき、翌日、大体4時間くらい低温調理。
そのまま食べても美味しく仕上がっているのですが、ここからポークジンジャーに仕上げていくので、厚切りにした後、片面にだけ小麦粉をつけてソテーに。
美味しそうな焼き色がついたら、一旦取り出して、フライパンの油をきれいに拭き取り、ジンジャーソースを熱めのフライパンへ投入し ジュ〰と香ばしさをプラス。
豚肉を戻し、火を入れすぎないようジンジャーソースをかけながら徐々に仕上げていく。
そうすることで、厚切りでも程よい食感かつ柔らかい仕上がりになります。
ナイフで好みの大きさに切り、ジンジャーソースをたっぷり纏わせ、白いご飯にバウンドさせつつ何度かモグモグするやいなや、ジンジャーソースが染みたご飯を頬張ると、言葉はいらないんじゃあないかと思うのです。